ダン ローズ氏の『ティモレオン』と題された小説はストーリーがあちらこちらに飛びながら,最後には読者のハッピーエンドの期待を見事に裏切る作品。ティモレオンは犬の名前だが,イタリアの郊外でゲイのコウクロフトという老人に飼われていた。
ダン ローズ氏の『ティモレオン』と題された小説はストーリーがあちらこちらに飛びながら,最後には読者のハッピーエンドの期待を見事に裏切る作品。ティモレオンは犬の名前だが,イタリアの郊外でゲイのコウクロフトという老人に飼われていた。
感情の現象学の論文はあったけど,愛と憎しみの現象学の本があったとは。誰もが避けてとは通れない愛と憎しみという現象。著者のPeter Hadreas氏はSan Jose State Universityで教えている哲学教授(?)。
おれの存在は不可解で滑稽だ。だがこれまでおれは,自由な決断によって,もうひとつの別の存在選んだことなど,一度もない。人間は現在の自分のままなんだ。自由ってやつはいつも未来にしかない。過去に自由を見つけるなんて,もうできない。
ウルベルト エーコの前日島。普通に読み流せる小説ではないけど、古典やガルシア マルケス、ボルへス、スティーブエリクソンなどが読めるならば、前日島もいける。ハードカバー版は百年の孤独と同様に読みにくい二段組み。17世紀の哲学,科学,宗教的背景 [...]
中村文則氏の芥川賞受賞作『土の中の子供(2005年作)』を再読。作品内容は現代に生きる人々の故郷喪失を抉った作品とでもいおうか。帰るべきところも,基盤となるフィルターさえ失った中で淡々と生きつづける道標を描いている。現代日本社会に生きる若い人々には共感を誘う作品。
見沢地廉の『調律の帝国』を古本でゲット。『天皇ごっこ』、『囚人狂時代』の小説とともに筆者の12年間に渡る監獄時代を基にした小説。左翼から右翼へ転向後、イギリス大使館焼き討ち事件、スパイ静粛事件の後出頭、逮捕。その収監中に執筆を初め、厳しい監視の中…